移住者インタビュー
INTERVIEW
INTERVIEW
中野さんご夫婦が「自分らしい満足のいく暮らし」を求めて南伊豆移住を果たしたのは9年ほど前。都市部では経済的な事情で生活を考えざるを得ませんが、南伊豆町には近所の方に野菜をもらったり、作業の手伝いでそのお返しをしたりと、お金だけではない生活圏があります。ご主人は、地域の子どもたちに川遊びの楽しさを教えたり、釣りや自然散策のガイドをしたりと、自然への愛情を反映した暮らし方を。奥様は、自ら野草や香草を使ったシャンプーや髪染め剤などを使った自然派美容室「杜とあお。」を運営。また、お二人で一緒に、ビーチクリーンと美容室の活動を組み合わせた「クリカツ」という活動も展開されています。南伊豆暮らしは、買い物を含めて車があれば生活に不自由はなく「むしろ売っている人の『顔』が見える安心感の方がメリットが大きいと思います」との答えが。「今は多彩な働き方もできますし、『自分がどんな暮らし方をしたいか』を最優先にした方が人生がより充実するのではないでしょうか」。
実家は東京葛飾にお住まいだった田村ロータス翔音さんは、アウトドアのガイドなどを経験した後、伊豆の国市の自然農法大学校で学び、就農を視野に南伊豆での暮らしをスタート。その後、地域おこし協力隊に採用され、現在は「地中海に似ている気候を活かして、レモン栽培を活性化したい」と、地域の皆さんと協力しながらのレモン栽培にも力を入れています。南伊豆に来てから海の魅力や山の豊かさ、星空の美しさなどにふれる度に「こんな素敵な場所に住めるんだ!」という思いを新たにしているそうで、そんな南伊豆の魅力を広く発信するための活動にも積極的に取り組み、海外からの観光・移住ニーズを持つ方のお試し移住やワーキングホリデーの受け入れ先として、2025年初夏の正式オープンをめざして、ゲストハウス創りも進めています。同じく移住者の奥様とご結婚をされ、やさしく温かい南伊豆の方々に囲まれながら、南伊豆ならではの豊かな暮らしを満喫されています。
渡邉さんが、南伊豆に移り住んだのは2014年のこと。都内で暮らす日々の中、ネットで見つけた町内のカレー店との出会いが運命的なものでした。この店の人や雰囲気に魅了された渡邉さんは、その後、調理で使う片刃の洋包丁にも興味を持ち始めます。そして2018年には、刃物で有名な岐阜県関市や、新潟県燕三条地域のメーカーからの協力を得て、オリジナルブランドの包丁を開発・発売するに至りました。「都会に比べて刺激が少ない南伊豆だからこそ、自分の好きなことに熱中できた」という渡邉さん。都内勤務のご主人とも南伊豆で出会ってご結婚され、リモートワークを活用して、お二人での関東と南伊豆の2拠点暮らしを満喫する予定です。
阿部さんが長年のサラリーマン生活にピリオドを打ち、南伊豆町で第二の人生をスタートさせたのは8年ほど前。お試し移住制度を活用した後、今は温泉付きのマンションで悠々自適の生活を楽しんでいます。移住というと古民家やログハウスでの暮らしを思い浮かべがちですが、「実際の暮らしでは、庭や家の手入れなど移住前には想像しなかった手間や負担もありますから、借家やマンションという現実的な選択肢も視野に入れた方がいいと思います」と阿部さん。現在は、自分が食べたい野菜づくりを楽しんだり、NPO未来塾のメンバーとして、新規移住者への町内の現地案内や暮らしのサポートなどを行っています。「そこに先輩移住者がいるというだけで、やっぱり安心できますからね。自分もそんな存在になりたいと思っています」と移住体験者ならではの思いを語ってくれました。
歌舞伎を中心とする日本文化の研究のために来日し、現在は大学で教鞭をとっているホリーさん。そして都内でへアメイクアーティストとして活躍していた奥様は、都内在住時から南伊豆の豊かな自然に惹かれ、海やキャンプを楽しんでいました。そんなお二人が移住を決めたきっかけは、「上賀茂・田舎暮らし体験住宅」でのお試し移住体験。それまで知っていた海だけでない里山の魅力を体感したことで、日本の原風景が残る南伊豆での暮らしをスタートさせました。南伊豆での暮らしは「自分のしたいこと」が基準。ゆったりとした時間が流れている中にありながらも、「好きなことをしていると、一日があっという間」と感じているそうですが、それは時間に追われる都内の慌ただしさとはまったく異なる、充足感に満ちたものだそうです。南伊豆には、都内のようにナイトタイムを楽しめる施設は少ないですが、「自宅でのんびりと過ごしたり、地域の方々や移住者の仲間たちと美味しいものを食べたり、お酒を楽しんだりする時間は、都内での喧騒よりもずっと満足度が高いですね」と仰っていました。
誰もが知る著名な映画やテレビドラマの監督として活躍中の杉山さんが、以前から映画やドラマのロケ地として、よく知っていた南伊豆に、お試し移住をしてから約一年になります。「これまで仕事柄、全国の数多くの土地を見てきましたが、南伊豆の個性あふれる海岸線の美しさは、全国でも群を抜いています。また、好きな釣りやダイビングを楽しむにも最適な場所として、この地を選びました」地域活動への参加などを通じて、地元の皆さんの知己も増え、また、移住者どうしのネットワークも充実。映像の仕事の傍ら、庭での野菜づくりや読書などゆとりある時間を楽しんでいます。「南伊豆への移住は、素晴らしいものです。でもいきなり住まいを購入するのはハードルが高いので、まずは気軽に賃貸で実際の移住暮らしを体験するところから始めてみてはいかがでしょうか」
下賀茂熱帯植物園 安藤 広和さん
移住者の方の多くは、ご自分の理想のライフスタイルの実現や、住民とのネットワークづくり、地域への貢献などについて前向きに考えていらっしゃいます。そんな方々が、よりスムーズに地域に溶け込めるよう、様々な催しを企画したり、暮らしのご相談にのったりしながら、よりよい暮らしづくりのために、一緒に取り組んでいきたいと思っています。